なぜキャスト候補生が育たないのか【コラム・忍】

    こんにちは、店主のしのぶです。

    会員さまを含め、Lotusを見守っていてくださる方の中には『キャスト候補生が生まれてはすぐに消える現象』に疑問を抱く方も少なくないと思います。
    実際に候補生ではなくキャストとして育ってから告知してほしいという声もいただいております。
    ただそれではSNSなどに不慣れなままのデビューになってしまうので、プロとしての資質や技術は十分にあるのに、それができない状態が数か月続いてしまう場合もあるのです。(以前在籍していた人気キャストの七斗さんがそうでした)
    SNSでの発信はとても大事です。
    なので候補生の時点で告知し、候補生がSNSで自分の魅力をプレゼンできる時間を作っておこうと思い現在の形になりました。

    そこで今回はキャスト候補生がどうやってキャストになっていくのかのお話をしたいと思います。

    まずキャスト候補生は初回に結構な量の資料を渡され、女性との関わり方についてや、所作や立ち振る舞い、お道具の知識、技術的な事、プレイ中の言葉遣いなどについての基本的な事を学びます。
    そして日々の課題を渡され、それをこなしていく事となります。
    その課題は


    ・1日1回は必ずツイートをする事
     (下書きを書いたら店主に要確認)
    ・1週間に1冊必ず小説を読む事
    ・読んだ本の感想とプレゼンをする事
    ・講習で学んだ鞭や縄の練習動画を送る事

    たったこれだけです。
    本を読んでプレゼンする事は特に大事で、これによりインプットとアウトプットの訓練をしています。
    SMはインプットとアウトプットの繰り返しです、
    本を読むことで語彙力も増えますし、想像力を膨らませる事に慣れ、プレイの幅が広がります。

    これらの課題を多いと感じる人や『そこまでしてやりたくない』と思う人は脱落していきます。
    たったこれだけなのに、継続してできない人がとても多いです。
    私も課題をこちらが催促しなければやらない人は必要ないと思っています。
    (そういえば読書のプレゼンを添削されただけで心が折れる人もいました。)

    そんな日々の課題に慣れてきたら次は実践見学です。
    店主である私が、初対面の女性と実際にプレイをし、どうやって関係性を築いていくのかを目の前で見せます。
    今なぜこれをやっているか、の解説をしながらの研修です。
    プレイ中に女性を冷めさせないようにしつつ解説を間に挟むプレイはかなりの精神力が必要になります。
    この研修は2~3回モデルさんを都度変えて行われます。

    実はこの研修の見方や、その時発した感想で脱落する人も多いです。

    実際にリアルな場を見せて貰い、細かく教えて貰う事にどれだけの価値があるものなのか、また自分がプレイをする時はどうするだろうか?そういった事が考えられない人には、おそらくプロのSM屋さんはできないと思います。

    この間も技術の練習は続き、一定のレベルに達したら最終面談があります。
    そしてようやくデビューとなるのです。

    私は一番最初に候補生に

    『私は厳しいですよ』

    と必ず伝えています。

    それに全員が『はい、大丈夫です』と答えます。

    実際のところ全然大丈夫ではなく、ご存じの通り殆どのキャスト候補生がいなくなります。
    もしかすると、その厳しさが一体どういうものなのか想像できない人はキャストには向いていないのかもしれません。

    SMは想像力発想力創造力が不可欠です。
    中でも想像力は最も大切かもしれません。
    相手がどう思うか、どう感じるか、想像して行為で確かめてS側が導くこともあれば、逆にMの人に教えられたり、二人で一緒に探り見つけ出すこともあったり。

    ちなみに現キャストたちはただひたすら前を見てこれらの課題を実行してきました。
    読書の課題は毎週毎週今も続いています。

    毎週というのは正直しんどいと思います。
    ですが、多少の苦であっても、それが意味のあるものならばやる。
    とキャストたちは思ってくれているはずです。

    この『意味』想像できる人だけがプロとしてLotusのキャストになれるのだと思います。

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